2017年01月12日

ペット業界について

今日は 愛犬のことではなく ペット業界に付いてちょっとふれてみます

昨今色々と話題に成る 保護犬放棄犬の殺処分 生態販売(ペットショップの転売)の廃止問題です

殺処分0に付いては 以前にも触れたことが有ります 
現在国内での保護犬の保護原因は 飼育放棄は概ね 1〜2割程度に減っています
繁殖所やショップの廃業に伴う飼育放棄は 飼育放棄保護の中でも更に 2割程度です
殆どが 一般家庭で飼育困難になり 放棄されてわんちゃんです

保護犬の一番多いのは 迷い犬なのです 迷子になったワンちゃんが 非常に多いのです
迷子犬の6〜7割は 元の飼い主さんの元に戻りますが 飼い主不明のワンちゃんが 約3割います

保護犬の中で 飼育放棄と飼い主不明の中で 高齢犬 威嚇の強い子 疾患や病気の子を除き 譲渡対象に成ります 
譲渡対象から外れた子達は 地元の保護団体が引き出し 手当てをしたり 再しつけをし 譲渡されています
従って 相当な高齢犬 重い病気 再しつけが困難とされる子は 残念ですが 殺処分と成ります。

県によって随分差は有りますが 殺処分は 過去10年で随分減っているのも現実です。

では 何故減らないのか・・ 
一番の問題は 飼育責任に関しての意識の低い飼い主が多いと言う事です
安易に購入し 環境の変化で飼育放棄したり 酷い人は自治体に愛犬の登録すらしない人もいます
迷子札も付けない 迷子に成っても 探そうともしない人もいます
探したりして 保護センターで似た子を見つけても まともな躾をしていないので 呼んでも来ない事から 自身のの子と断定できず 引き出しできない事もあります

そこで 矛先が そう言う人達に 安易に売りつける ショップを減らす 廃止すると言う方向に向いているのも事実です。
確かに 悪徳業者 酷い環境での繁殖所も多々有りますが きちんと整備し販売に関しても責任を持って営業されているショップも多く有ります。

動物愛護法や 動物取り扱い業など 法で随分規制されてはいますが なかなか良い方向に進まないのも事実です。

何故か・・・

そもそも 日本におけるペットに関する法や規制は まだまだ最近出来た事ばかりなのです
今でこそ 愛護センターが 動物愛護に関して活動されていますが 所轄は 自然環境省です
皆さんもご存知の 愛犬登録は保健所 昔は迷子の保護も保健所が多かった 保健所の所轄は 厚生労働省です

厚生労働省が主な所轄だったのは 日本も昔狂犬病が多く見られた為 人命優先からその駆除として 飼育者不明犬は 捕獲され殺処分がされていました。

そもそも 犬を飼うと言う習慣の無い日本 勿論 昔から日本犬(柴犬やその雑種)を飼う事はありましたが ペットと言うより 番犬でした
その他は 軍用犬 狩猟補助犬 闘犬と言う 特殊な家畜 ワーキングドックは居ましたが 一部です

では 何時から ペットとして犬が認識されたか 
観賞魚(金魚) 小鳥鳩などは 江戸時代からその繁殖や販売の歴史は有りますが
犬に関しては 敗戦後 進駐軍が持ち込んだ愛犬を 進駐軍が飼育する為に 日本国内で繁殖をさせた事が始まりと言われています。

その後 高度成長時には 外国の犬種がもてはやされ バブルから一般家庭でのペットとしての飼育が増え それに伴い 繁殖所 ペットショップが増えていったと言う経緯が有ります

従って 犬の販売を管轄する公的機関の動物愛護法 動物取り扱い業などは 後付で作られたもので 元々は 繁殖や販売をしている事業者が 団体を作り 日本愛玩動物協会 ペットフード公式取引協議会 日本動物愛護協会・・など 全てが民間団体なです

愛犬のしつけに関しても 公的に認められているのは 警察から委託された組織 警察犬訓練士のみが国家資格同等(運転免許と同じ)です
一般的に言われる ドッグトレーナーとは 警察犬の訓練士が指導し 卒業証証 又は 終了証証 でありやはり 団体の認定であり 公的な資格では有りません
唯一 公的な資格として認められているのが ジャパンケンネルクラブ(血統書発行団体)JKCの飼育管理士 訓練士です

ペット業界とは 元々 何の所轄も無い事業者の団体 協会が営み それを 管理しているのは 自然環境省と言う事に成ります

何故 生態販売が廃止に成らないか・・・解りますよね

欧米諸国は ワーキングドッグと言う 飼育環境の歴史が有り 公的な機関が規制や管理をして来たので 生態販売(転売)の禁止が可能です
元々 各種犬種 仕事に応じブリーダーが存在し 生態販売は ブリーダーが繁殖から販売も兼ねていましたので ペットショップと言う業態は その補足的な存在だったからです

しかし 日本では そう言った 歴史も無く 愛玩動物としてのペットショップが 同業者による団体を介し増えて行ったとも言えるからです

業界としては 生き物と言えど商品 ビジネスです 規制が強くなったり 生態販売の禁止は 死活問題ですから 一気に規制には出来ないでしょう
先ずは 繁殖環境の改善 ショップでの販売方法などの規制を厳しくし 悪徳業者を減らす事しか出来ないのが現状と思います。

では 殺処分0に近づける為には

先にも書いた通り 飼育者の意識向上です 

1人でも多くの飼育者に 飼い主さんに 迷子にしない 名札を就けましょう 飼育放棄は絶対しない・・・と呼びかける 啓蒙活動に尽きると思います。

ドッグランに来られた方に 名札を付けて下さいね わんちゃんとは・・・とお話をしています
皆さんも 散歩や公園で知り合った仲良しの愛犬仲間に 名札の着用など なかなか難しいと思いますが 声をかけて下さい

名札を付けるいるワンちゃんが増えれば 迷子に成っても直ぐに家に戻ることが出来ます
名札着用の啓蒙活動は 誰にでも出来る 保護活動です。

 



 
posted by seikenjyuku at 23:48| Comment(0) | column コラム
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: